寝る時の姿勢は、質の良い睡眠を取るために重要です。寝るときには、自然と楽な姿勢を取る傾向がありますが、仰向けや横向きなど寝る姿勢によって体に及ぼす影響は変わります。
本記事では、寝る時の姿勢の種類とそれぞれのメリットやデメリット、お悩み別の寝る姿勢のおすすめなどについて解説します。寝る時の姿勢に合った寝具選びのポイントも紹介しますので、良質な睡眠を得るためにぜひお役立てください。
寝る時の姿勢の重要性
睡眠は、日中の身体的・精神的な疲労を解消し、リセットする時間です。寝る姿勢によって、翌日の体調や疲労回復の度合いが大きく変わります。
デスクワークや通勤電車など、日中の時間には人間の体にはさまざまな負担がかかっています。寝る時の姿勢が悪いと、体への負担がさらに増してしまい、肩こりや腰痛、だるさといった状況につながる可能性があります。
寝る時の姿勢が体に適していれば、効率的に疲労回復が進み、体調も良好な状態で目覚められるでしょう。
理想的な寝姿勢とは?
理想的な寝る時の姿勢は、背骨が自然なS字カーブを描く状態の仰向けといわれています。人間が楽に直立しているとき、背骨はなだらかなS字状にカーブしています。この状態と同じ姿勢で寝ることで、体への圧力が分散され、血液循環が促進されるために効率的な疲労回復が実現します。
また、横向きの場合は、背骨と床が平行な状態が理想的とされます。背骨が真っ直ぐだと頭が適切な高さで支えられ、首や肩にかかる負担を抑えられるからです。
ただ、体の疲れ具合や体調によって、その日の自分にとって楽な寝る姿勢は変わることもあるため、あくまでも理想として捉えておくと良いでしょう。
寝姿勢の種類ごとのメリット・デメリット
寝る時の姿勢は、主に「仰向け」「横向き」「うつ伏せ」の3つに分けられます。ここでは、それぞれの寝る姿勢のメリットとデメリットについて解説します。
仰向けのメリット・デメリット
仰向けの姿勢は、体が真っ直ぐな状態を維持しやすい寝姿勢です。背中全体で体重による圧力を支えられる仰向けは、直立姿勢での背骨のなだらかなS字カーブを保ちやすく、体液循環による疲労回復が促されます。
また、左右どちらにも寝返りを打ちやすく、手足が動かせるため筋肉の凝りを避けられます。猫背の改善や防止、体の歪み調整といった効果も期待できます。
デメリットとしては、敷き寝具と腰との隙間が開きやすい上、尾てい骨を圧迫しやすく、腰への負担が増える可能性があります。反り腰の人は特に注意が必要です。
また、舌根が重力により下がりやすいため、気道が塞がれて呼吸がしにくく感じられる場合もあります。横向きに比べていびきにつながるリスクが高いことも指摘されており、睡眠時無呼吸症候群や扁桃腺肥大の疑いがある人や、アレルギー性鼻炎などで口呼吸になりやすい人には不向きでしょう。
横向きのメリット・デメリット
寝る時の姿勢が横向きの場合、背骨と床が真っ直ぐ平行になり、頭が適切な高さで支えられるため、首や肩への負担を軽減できます。また、仰向けのように気道が狭くなる状態を避けられるため、呼吸を確保しやすく、肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭まっている場合などにおすすめです。
腰痛持ちがある場合、脚の間に枕やクッションを挟んで横向きに寝ると、腰の角度を調節しやすいため、痛みが緩和される場合があります。なお、個人差や体感の違いはあるものの、左側を下にすると消化系の負担を緩和しやすいと言われています。
一方で、横向きでは寝具と体が接する面積が小さく、一部分にかかる負担が大きくなります。その結果、全身の血流が悪くなり、肩や耳の痛みや下になっている腕や手のしびれ、凝りなどを引き起こす可能性があります。また、同じ方向の横向き寝を続けていると、体の歪みが進んでしまうリスクもあるので注意が必要です。
うつ伏せのメリット・デメリット
うつ伏せは、赤ちゃんの窒息防止の観点から気をつけるべきというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、体の前面を下にすることでお腹が温められ、リラックスできることもあります。また、胸の圧迫により横隔膜が下がり、腹式呼吸がしやすくなって自律神経の調節につながるため、入眠に有利であるという見方もあります。
横向きと同様に、気道を妨げるリスクが少なく、呼吸のしやすさを確保できる点やいびきをかきにくい点もメリットです。
ただし、うつ伏せの体勢は、首を曲げて顔を枕やベッドに押し付ける体勢を取るため、体の歪みにつながるリスクがあります。また、起きた時の首の凝りや痛み、歯並びや顔の輪郭への影響、顎関節症のリスクも考えられるでしょう。
場合によっては、胸部のリンパの循環が妨げられてしまい、むくみが生じる可能性もあります。こうしたデメリットを考えると、うつ伏せは寝る時の姿勢として向いているとは言えませんが、スムーズな入眠を目的として短時間のみ姿勢を取るくらいが望ましいでしょう。
【悩み別】おすすめの寝る時の姿勢
ここからは、お悩み別におすすめの寝る姿勢を紹介します。いびきや腰痛、肩こりといったお悩みを持つ人は、ぜひお試しください。
いびきの悩みがある人におすすめの寝姿勢
ひどいいびきに悩んでいる人には、横向きの姿勢がおすすめです。横向きは舌が落ち込むことによる気道の妨げが起こりにくく、楽に呼吸ができます。睡眠時無呼吸症候群の心配がある人や睡眠中に呼吸がしにくいと感じる人にも、横向き寝をおすすめします。
仰向けでも、大きめのクッションや枕を使って頭の位置を上げることでいびき対策が可能です。この時、ひざを曲げると体勢が安定し、楽な寝姿勢を確保できます。
腰痛の悩みがある人におすすめの寝姿勢
腰痛がある場合、横向きで脚やひざの間にクッションを挟むことで、腰と脚の高さが水平になり、姿勢が安定します。体を軽く丸めることを意識して横になると、腰への負担や痛みを軽減できるでしょう。
腰の痛みや不快感で夜中に目が覚める、寝不足になってしまう、といったお悩みがある場合には横向きをおすすめします。
肩こりの悩みがある人におすすめの寝姿勢
つらい肩こりがある場合は、仰向けの姿勢がおすすめです。仰向けになることで、肩周りの筋肉が重力から開放され、リラックスできる上、血流が促進されて筋肉のこり解消につながります。
なお、肩こりの予防や改善には、枕の高さが重要です。頭を枕に乗せて楽に呼吸ができるかどうかを確認するとともに、首と枕、肩や肩甲骨とマットレスが無理なく接しているか、といった点もチェックしましょう。
寝る時の姿勢には寝具選びも大切
体の状態やお悩みの解消に適した寝る姿勢を取るためには、寝具選びも大切です。ここでは、理想的な寝る時の姿勢を維持するために、注目したい寝具選びのポイントを紹介します。
枕の選び方
枕は、首の自然なS字カーブに合った高さのものが理想的です。仰向けで寝る際に枕が高すぎると、首や肩の筋肉に負担がかかり、あごを引いた状態となるため、気道が圧迫されて呼吸がしにくくなります。反対に、枕が低すぎると首の後ろの頚椎が後屈してしまい、腕のしびれや痛みなどを引き起こす可能性があります。
仰向けになった時に、直立姿勢の首の自然なS字カーブに沿うように当たる枕は、無理なく首を支えてくれるため、楽に呼吸ができるでしょう。
また、横向きの場合、枕の高さが高すぎる、あるいは低すぎると、首や背骨が曲がった状態となり、肩こりや首のこり、体の歪みの原因になります。横向きでは、頭から首、背骨が直線になるよう、肩幅分の高さを確保できる枕を選びましょう。
マットレスの選び方
寝る時の姿勢を適切に保つためには、体重による圧力を分散しつつ、寝返りをスムーズに行えるマットレスがおすすめです。寝返りを打つことで、体液の循環や体の歪み調整など、体のリセットが行われるため、寝返りのしやすさも重要です。
マットレスが硬すぎると、背中とお尻に圧力が集中するため、血行不良や腰痛を引き起こす可能性があります。反対に、柔らかすぎるマットレスは背中とお尻が沈みやすく、腰の負担が増えやすいでしょう。
横向きで寝る場合など、体とマットレスの接する面積が小さい場合は、体圧による負担を考慮し、程よい弾力のマットレスを選ぶ必要があります。
SOERUが理想の寝姿勢をサポートします
寝る時の姿勢は、翌日の目覚めや体感だけでなく、長期的な体の歪みや体調にも直結します。直立した時の体勢をそのまま横にした状態が理想的と言われますが、個人の体のカーブや状態によって楽な寝姿勢は異なります。
仰向けと横向き、うつ伏せそれぞれで向き不向きがあるので、自分に合った寝る時の姿勢を理解して、快適な睡眠を目指しましょう。お悩み解消につながる寝姿勢には、寝具選びも重要です。
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【参考URL】
https://interior.francebed.co.jp/spring/faq/sleep/posture.php
https://brain-sleep.com/news/magazine/sleepingposture/
https://narue.com/topics/detail/21#index02
https://www.wataman.co.jp/blog/11714/
https://www.makuraya.jp/pillow/howtouse.html
https://liflance.jp/blog/2020/02/07/goodsleep17/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000093271.html