きちんと寝ているはずなのに疲れがとれないと感じる方は、質の高い睡眠がとれていないのかもしれません。寝ているときに掛ける毛布が重めだと、熟睡できて質の高い睡眠がとれると言われています。
しかし、使ったことがない重い毛布を購入するのをためらう方は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、重い毛布で得られる効果や注意点について解説します。ぐっすり眠れると、疲れがとれるだけでなく心身の健康や美容にも良い効果があります。
毛布を重いものに変えるだけで質の高い睡眠がとれるなら、使ってみたいですよね。また、重い毛布がおすすめな方や実際に重い毛布を買うときの選び方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
重い毛布の効果3選
重い毛布のメリットは、安心できる・睡眠の質を高める・保温力があるといった効果があることです。それぞれの効果について詳しく解説しますので、睡眠でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
1.安心できる
毛布に適度な重みがあると身体がしっかりと包み込まれ、抱きしめられるような感覚が得られます。このことは、スキンシップやハグによって分泌されるオキシトシンというホルモンの増加につながるのです。
オキシトシンは「幸せホルモン」とも呼ばれていて、不安や恐怖心を和らげたり安心感や幸福感をもたらしたりする効果があります。重い毛布を使用すると、オキシトシンの増加が期待でき安心した気持ちで穏やかに眠れるでしょう。
2.睡眠の質を高める
スウェーデンの大学の実験によると、不眠を抱える人が重い毛布で寝たところ睡眠時間が伸びたという結果が出ています。寝付きが良くなり、夜中に目が覚めることが減るなど、睡眠にとって良い影響があることが分かりました。
身体に毛布の重みが加わることで、指圧やマッサージのような効果をもたらし、筋肉や関節を刺激すると考えられています。筋肉や関節に刺激を受けると副交感神経が活性化され、睡眠の質を高めることにつながっているのです。
3.保温力がある
重い毛布は厚みがあるため、熱を逃がしにくく保温力があります。寒いとなかなか寝付けないのは、身体を温めるために交感神経が優位になってしまうためです。厚みのある毛布だと布団のなかが温まりやすく、ぐっすり眠れるでしょう。
また、身体が冷えると血流が悪くなり、筋肉が固まる原因になります。重い毛布はズレにくいため眠っている間もぽかぽかと温かく、身体のコリも防いでくれます。
重い毛布を使用する際の注意点
重い毛布にはたくさんのメリットがありますが、使用する際に注意点もあります。ここでは、重い毛布を使用するときの注意点を紹介します。
重い毛布の購入を検討する場合、事前に注意点を知っておくとご自身に合った重い毛布を選ぶときに役立ちますので、確認しておきましょう。
洗濯や収納に手間がかかる
毛布の重さは素材によって異なりますが、通常だとシングルで3kg程度が目安となります。重い毛布は3kg以上あり、商品によっては倍以上の重量があるため、洗濯や収納するときに持ち運ぶのが大変です。
また、マンションやアパートに住んでいる場合は、毛布を干したときに落下してしまわないよう注意が必要です。一般的に、軽々と持てる重さは男性が5kg、女性は4kgと言われています。重い毛布を購入する際は手間を考え、ご自身が楽に持ち上げることができる商品を選ぶと良いでしょう。
慣れるまで時間がかかる
一般的なシングル毛布の重さは、3kg程度が目安です。重い毛布に変えると、慣れないうちは重さに違和感があって寝付きにくくなるかもしれません。
たとえば、旅行の宿泊先でなかなか寝付けないことがあるのも、布団がいつもと変わったための違和感によるものです。毎日重い毛布で寝ていれば違和感は消えるので、良い商品なら慣れるまで使ってみるのが良いでしょう。
重い毛布がおすすめできる人
ここまで、重い毛布の効果と注意点について解説してきましたが、実際のところ、「自分には重い毛布が合っているのか」どうかが気になりますよね。そこで、重い毛布がおすすめできる方について紹介していきます。ご自身に当てはまる特徴があるか見ていきましょう。
密着感が好きな人
身体を包み込む密着感が好みの方は、重い毛布がおすすめです。また、軽い毛布は眠っている間に身体の動きでズレてしまうことがありますよね。重い毛布は身体に密着してズレにくいため、毛布が動いてしまうことが気になる方も安心して眠れるでしょう。
寒がりな人
重い毛布は保温性に優れているため、寒がりな方におすすめです。毛布の厚みが熱を逃がしにくく、寒い冬でも暖かく眠れます。また、夏場は一晩中冷房をかけて眠る方も多いのではないでしょうか。
冷房が寒くて目が覚めてしまうという方にも、重い毛布はおすすめです。重い毛布には夏用や一年中使えるタイプの商品もあるので、ご自身に合った毛布を探してみましょう。
重い毛布で寝返りできる人
毛布に重みがあっても、寝返りが打てる方におすすめです。寝返りには身体の負荷を分散し筋肉をほぐす役割があります。同じ姿勢で寝続けていると身体の一部だけが圧迫されて血流が悪くなり、身体の冷えや肩こり・腰痛などの原因になります。
寝返りができないと睡眠の質の低下や身体の不調につながるため、楽に寝返りができる重さの毛布を選ぶようにしましょう。
重い毛布がおすすめできない人
重い毛布の効果を実感しやすい方がいる一方、重い毛布を使用しないほうがよい方もいます。さまざまなメリットのある重い毛布ですが、それが危険につながることもあるため、当てはまる方は注意しましょう。
呼吸器の病気を持っている人
呼吸器系の疾患がある方は、毛布の重みによる圧力が負荷になりすぎてしまう可能性があります。呼吸がしにくくなり、疾患に悪影響を与える可能性があるためおすすめできません。また、ケガや病気の回復期にある方やお年寄りも使用を避けたほうが良いでしょう。
子どもと一緒に寝る人
身体が未発達な子どもにとって大人用の重い毛布は負荷がかかりすぎるため、使用を避けましょう。身体の成長に悪影響を及ぼす可能性があるだけではなく、窒息する危険性があります。
実際に、カナダでは重い毛布を使用した子どもが呼吸困難になり死亡した事例があります。子どもに使用させたい場合は、子ども用に作られた毛布を使用するようにしましょう。
重い毛布の選び方
重い毛布には重量や素材などさまざまな種類があります。実際に購入しようとしたときに、何を選べばよいのか迷ってしまいますよね。そこで、重い毛布の選び方を解説していきます。
体重の10%前後の毛布
毛布を選ぶときは、重量を確認しましょう。毛布の重さや衣服の締め付けなどによる圧迫刺激は、集中力やリラックスにつながると言われています。
しかし、毛布が重すぎると身体に負荷がかかりすぎて睡眠の質を落としてしまいます。毛布の重さは、ご自身の体重の10%程度が良いとされています。適切な重さの毛布を選ぶようにしましょう。
通気性が良い毛布
重い毛布を一年中使いたい場合は、通気性が良い素材のものを選ぶと良いでしょう。重い毛布は空気を逃がしにくく保温性が高いことがメリットである一方、空気がこもって蒸れやすい側面もあります。
通気性が良いものを選べば、天日干しをすることでカビの発生を防げます。また、汗をかきやすい方は吸湿性や速乾性に優れ、滑らかな触り心地が特徴のマイクロファイバーでできた毛布がおすすめです。
重い毛布で質の高い睡眠を手に入れよう
ここまで、重い毛布の効果や注意点、重い毛布をおすすめできる方・できない方、重い毛布の選び方を解説してきました。重い毛布には安心感や保温力があり、睡眠の質を高めてくれる効果があります。この記事を読んで、重い毛布がご自身に合っていると感じた方は、ぜひ使ってみてくださいね。
使い始めは違和感があるかもしれませんが、毎日使っているうちに慣れてくるでしょう。質の高い睡眠には、疲労回復だけでなく免疫力アップやストレス解消、肥満防止、美容効果などさまざまな効果があります。重い毛布を使って質の高い睡眠を手に入れましょう。